2019.09.07

こんにちは。一般社団法人 朗読表現研究会の代表を務めます佐野真希子です。

「朗読表現研究会」。
漢字が並び、一瞬見ただけでは何と書いてあるか分かりにくいでしょう。
では、「朗読 表現 研究会」とするといかがでしょうか。 パッと見て意味もイメージしやすくなったと思います。

声の力で聴き手に伝える朗読では、一度見て分かる「朗読 表現 研究会」のような読みが必要です。

そのためには、≪一文字≫ごとの強弱(軽重)と、文字間にあるつながりの強弱(伸縮)を吟味して一つの≪単語≫を音声化し、次に、単語をつなぎ、≪句≫、≪文章≫と少しずつまとまりを増やし、声に乗せる作業を続けていきます。

このあたりまでが、私が思う「ニュートラルな読み」の基礎部分です。 基礎ができるようになると、誰にでも伝わる「朗読 表現 研究会」となるはずです。

そのあと、バランスを見ながら、更に大きいまとまりの≪段落≫を積み重ね、≪物語≫全体を形作っていくことで、基礎から「表現」に入っていきます。

いきなり細かい部分に焦点を当てた話をしましたが、それは、細部を積み重ねた基礎こそが表現を支える土台だと考えているからです。

作品に対して、感情を大切に「ことば」をとらえることに加えて、客観的な視点を持ち、読み解いた自身の解釈を正しく音声化するために、「言語」として扱うことが重要なのです。 その両方があって、音声が物語に昇華され「表現としての朗読」となるのです。

もちろん、朗読を始めた頃の私は、「朗読」という言葉に疑問など持っていませんでした。
仲間と「朗読ユニット グラス・マーケッツ」を立ち上げたときも、単に、手近にあり、自分たちの表現スタイルにとって使い勝手の良い言葉として「朗読ユニット」を使いました。

しかしその後、私たちの表現が演劇ではなく朗読(時には朗読劇)である理由、同じ朗読でも、読み聞かせやポエトリーリーディングとの違いを考える場面に何度も出くわします。

また、仕事を通して、アナウンサー(ナレーション)の「読み」、音読ボランティアの「読み」など、様々な「読み」の特徴を知れば知るほど必要な要素の違いを感じさせられるようにもなります。
反対に、声や基礎を磨くことの重要性はすべてに共通だとも。

そうするうちに、私たちにとって「朗読」という言葉に向き合う日々が、自然に、自分たちの表現が何かを問いかける日々となっていきました。

表現の方法として「朗読」という名前の枠にとらわれる必要はありませんが、私たちの「朗読」はまわりの人々によって形作られていったと言えます。

朗読と向き合い、人と向き合い、作品を創り上げる喜び。
これは20年経った今も変わりません。
朗読教室で初めて朗読をされた生徒のみなさんも、今では朗読を語る仲間です。
様々な視点で論じられることにより、朗読は芸術として更に発展します。
そのためにもっと多くの人と朗読を考える場があれば、という思いが、年を追うごとに大きくなりました。

その思いを形に。

「一般社団法人 朗読表現研究会」を立ち上げ、活動の拠点として「rLabo.」をオープンします。

朗読に多くに人がかかわるきっかけが生まれ、朗読が「表現」としてゆるぎないものとなりますように。

一般社団法人 朗読表現研究会のこれから

2020. 2 朗読専用劇場 rLabo.(アールラボ)オープン予定

rLabo.
1階は朗読を語り合う空間に、2階は客席20名程度の朗読専用劇場を予定